神社の中には関西の住吉系神社のように、卯年卯月卯日に創建されたためにウサギ神社となっているものがあります。
そして、この滋賀県大津市にある「三尾神社」もそのタイプにあたるウサギ神社なのですが、「三尾神社」は上記に加えて「卯の刻・卯の方」という縁も加わっている珍しい神社です。
それで、境内は今まで私が紹介してきた神社の中でもトップクラスでウサギまみれな境内となっています。
三尾神社(滋賀県大津市)に行ってきた
「三尾神社」は最寄りの京阪石山坂本線「三井寺」駅からは徒歩約10分、JR線「大津駅」からは徒歩20分程度の場所にあります。
特にJR線「大津駅」は新快速電車が停車するため、大阪方面からのアクセスも容易です。
JR京都駅からであれば、片道30分ぐらいでアクセスできます。
ちなみに、神社・仏閣の数は実は滋賀県も結構多く、あの京都にも引けを取りません。町中の至る所で神社・仏閣を見ることが出来ます。ですので、神社好きの人には滋賀県も結構面白い場所です。
これが三尾神社の鳥居です。
この三尾神社の「三尾」というのは、由緒書によると、3本の尾のように見える三つの腰帯が由来になっているそうです。
「寺門伝記」補録第五・三尾明神祠、及び古説によれば三尾明神は次の如く言い伝えられている。
その昔、伊弉諾尊がこの地に降りられ長等山の地主神となられた。この神は常に三つの腰帯をつけておられ、その色は赤・白・黒、その形は三つの尾を引くのに似ていたので三尾明神と名付けられた。
三尾明神由緒書より
そして、この鳥居を進むと手水舎が見えます。
はい、いました。ウサギ。
竹生島の記事で紹介した「波乗りウサギ」モチーフの水吐きウサギです。
私が見てきた中では、一番豪華な手水舎のウサギではないのではないでしょうか。
個人的には手水舎のウサギのみならず、境内全体でウサギ度がトップクラスに高いウサギ神社だと思いました。
というのは、この神社がウサギ神社となっている理由からも伺えます。
先ほど引用した部分の続きを以下に書いてみます。
ある時、その三つの腰帯が赤尾神・白尾神・黒尾神となられ、その中で赤尾伸が本神とされ、その出現は太古卯の年、卯の月、卯の日、卯の刻、卯の方よりとされる。
三尾明神由緒書より
つまりは「卯」に縁があるタイプのウサギ神社という訳です。
しかし、以前紹介した住吉大社などは「卯年・卯月・卯日」まででしたので、「卯の刻・卯の方」という所まで一致している神社は少ないのではないでしょうか。
それで、三尾神社の神紋は「真向いのうさぎ」となっています。
同時に「卯年生まれの守護神」として、卯年生まれの人にはオススメの神社となっている訳です。
三尾神社境内のウサギ
ここからは境内のウサギを一気に紹介していきます。
まずは、本殿前の「めおと兎」です。
こういう雄雌のウサギや、母子のウサギはウサギ神社でよく見られる像です。
それは、ウサギ神社には「縁結び」や「夫婦円満」、「安産祈願」といったご利益を兼ねているところが多いからであり、この三尾神社も例外ではありません。
実際、境内には母子兎の像もありました。
そして、めおと兎の左手にはこういう絵も掲げられています。
これも親子のウサギでしょうかね?
境内の「対のウサギ」をここまで並べてみました。
また、境内にはこういうウサギもいました。
ちょっと見にくいかもしれません。
角度を変えたアップ画像です。
これは宇治神社でも紹介した「見返り兎」です。
何故、この神社にあるのかということは分からないのですが、そういう点でもこの神社のウサギはバリエーションが豊かです。
他にもこういう狛兎?や兎が描かれた瓦などもあります。
こういう兎の瓦というのは、大阪府豊中市の「若宮住吉神社」などにもあるようです。
(※あちらは「波乗りウサギ」ですが)
そして、特に珍しいのが「堀瓦の兎」です。
本殿を囲む堀瓦に、「真向いのうさぎ」がグルッと刻まれています。
これが意味する所は、「神紋」として「真向いのうさぎ」というモチーフが少なくともこの瓦が作られるような昔からあったということです。
私がこれまで紹介してきたウサギ神社の中には、境内のウサギ自体は比較的新しく作られたような所も珍しくありませんから、そういう意味でもここは押さえておくべきウサギ神社だと思いました。
三尾神社に行ってきた感想
というわけで、この三尾神社の境内というのはウサギまみれで、ここまで結構写真も多くなりました。
バリエーション・数ともに私が紹介してきたウサギ神社の中でもトップクラスだったと思います。
もちろん、画像のように御朱印には「真向いのうさぎ」が押印されています。
そして、ウサギ神社恒例の「うさぎみくじ」もあります。当然、私は引いてきました。
ただ、土輪の方がオリジナリティがあったので、そっちにしておいた方が良かったなと少し後悔しています。
(※うさぎみくじは熊野大社や白兎神社と同じ生産元という感じでしたのでわざわざ紹介しません。)
最後に、この神社がさらに凄いのは「卯の日」限定の御朱印が存在するということです。
大きい画像でなくて申し訳ないのですが、画面中央下に映っているものがそれのデザインです。
ということで、卯年生まれの人は是非「卯の日」に参拝して御朱印を貰うのが良いのではないでしょうか。
是非、興味のある方は行ってみて下さい。
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