【占星術・ホロスコープ】第12ハウス(室)の意味と「秘密」に関する考察

第12ハウス(室)について 占星術
第12ハウス(室)について

(現代西洋)占星術における「第12ハウス(室)」の解釈は一般的に難しいと言われています。

それ故にその解釈は占い師の腕の見せ所だとも言われているようですが、私はハウスの意味を紹介・考察するにあたり、まず第12ハウスから円環を始めたいという思いです。

この記事では、第12ハウスの意味とそれが表す「秘密」について考察します。

第12ハウス(室)の通説と多くの具体例

一般的に第12ハウス(室)の意味は「秘密の部屋」・「目に見えない敵」などと説明されます。

しかし、私的にはこれらの意味がしっくりしない感じがします。

というのも、「秘密」というのは表面に現れた行動・結果の部分、つまり具体例であって、それは裏にある見えない本質を説明した言葉ではありません。

それに、「秘密」というキーワード自体は第8ハウスの意味にも使われていたりして、一体それがどう違うのかということが曖昧だったりします。

また「目に見えない敵」というのも、それは12ハウスの性質の1つの表れ方・帰結であって原初の本質を説明した言葉ではないような気がするのです。

さらに、第12ハウスは特に解釈が難しいのか、上に挙げたキーワードの他に「障害」・「隠遁」・「無意識」・「入院」・「刑務所」・「酒」・「カルマ」・「スピリチュアル」……といった具体例が雑多に挙げられるばかりです。

第12ハウスの意味は一言で言い表すことが難しいため、説明するために具体例がますます増えていくのです。しかし、それらは第12ハウスの本質を掴みやすくするどころか、正体や本質を覆い隠してしまっている気がします。

というのは私が考えるに、この第12ハウスについては具体例を挙げることが間違っているのであり、それは第12ハウスが円環の最後に相応しい特殊なハウスであるからなのです。

第12ハウス(室)の本質的な意味

私は第12ハウスの本質的な意味は現時点で以下だと考えています。

「(ネットワークに)統合されていない情報」

第12ハウスは上記の意味をサインと天体に付与します。

(※サイン・天体との組み合わせは分かりやすく一覧として別記事にまとめます)

この表現は、第12ハウスがホロスコープの最後に位置する集大成的なハウスであることと合致しています。

すなわち、第1~11ハウスでは自分を中心としたネットワーク・情報の統合――自意識の広がりであるのに対して、第12ハウスではその取りこぼしを包括するハウスです。

ここに至り、ようやく人間という矮小な存在が宇宙と一体になることが出来ます。宇宙の広さを知り、人間の営みを捨てるのです。

具体例を並び立てるだけでは決して言い表すことの出来ない真理がここにあります。

第12ハウスの意味は帰納的に捉えようとしても見えてこないのです。

何故ならば円環の最後は「否定形」だからです。

それまでに培った自分という存在を最後に根本から否定するからこそ次に進める・生まれ変われるという円環の仕組みを理解しなければ、それまでのハウスと同じように具体例を並べるばかりで永遠に意味を掴むことが出来ないのです。

それ故に、第12ハウスは多くの人の頭を悩ませ続けてきたということです。「使いにくい」とか言われる理由です。

第12ハウスは初めからそれとして実体が無いので否定形以外では掴めないのだということを心に留めて下さい。

第12ハウス(室)が表す「秘密」とは何か

意味をシンプルに表現したので「後は勝手に解釈して!」という感じですが、折角ですので具体の方へもう少し抽象度を下げていきます。

以下のように意味を掘り進めることが出来ます。

「統合されていない情報」

=「まだ統合されていない情報(未知)」+「統合不可能な情報(不可知)」

第12ハウス的事象を捉える際には「未知/不可知の区別を意識しろ」と注意したいです。何故ならば、第12ハウス的事象とされるものの多くは実は「未知」なだけだと考えるからです。

それ自体や他とのつながりの関係がまだ見えていないだけということです。

そして同時に、第12ハウス的事象だと思われていたことが未知ではなくなった瞬間、それは第12ハウスから飛び出してしまいます。

これは第12ハウス的な事象が表に出た際、それが意外にも大したことでないことが多いという話にも繋がります。

このイメージについて、以下に説明してみます。

例えば原始時代の人が、雨が降り・木に雷が落ち・火が燃えるところを見ればそれは畏怖の対象であり、精霊や神の仕業――第12ハウス的な事象だと思うでしょう。

しかし、一定水準の教育を受けた現代人が同じ現象を見れば、怖いと思いながらも「上昇した大気中の水蒸気が冷やされて~静電気が~炭素と酸素が反応して~」と一連の科学的説明が出来るのです。

このように、多くの第12ハウス的な事象は実は「未知」なだけで全てが「不可知」という訳ではないと考えます。

この場合は対象の現象が第12ハウス的な事象ではなく、本当は第3ハウス的な事象だったということです。(※ここでは初歩的な「知識」とみなして「第3ハウス」と解釈しておきます。)

これをキチンと意識せずに第12ハウスの傾向が強いからといって全てが知りえないという風に解釈してしまうのは、それこそ自分の中で「見えない敵」を作り出して自らの手で恐怖を増長させています。

隠れているだけで、ベールを剥がしてみると大抵そこに特別な意味はないのです。それが第12ハウス的な「秘密」の特性なのです。

真実には重大な意味が無くて、本人が思い込んで事を重くしている場合が多いのです。同じように、当人はある事情を説明する必要性を感じていないだけで、むしろその周りの人達が「秘密にしている」と思っているのです。

(※一方で、第12ハウス的な想像力はこういう面で発揮されています。現実の法則に則った想像というより「ありもしない架空の想像」が第12ハウスの創造性だと言えます。)

特に重大な意味が無い場合がある
特に重大な意味が無い場合がある

だからもしかすると、多くの第12ハウス的事象の解決方法は「客観的な視点線引きを意識する」ことかもしれないと私は考えます。

それに関連して、一定の客観性を蔑ろにした適当な説明がこの世に蔓延している内は多くの人が不幸になることがあります。

先ほど挙げた雷の話に続く以下の話を考えてみて下さい。

雷が落ちて「怖い」と思うのは人間である以上避けられません。しかし、落雷の仕組みが分かれば木から離れたり、避雷針を立てるなど可能な範囲での努力と対策が出来ます。

そしたら後は天に任せるだけです。「怖い」という気持ちを和らげるために祈り、大切なモノや人と一緒に過ごせばいいでしょう。人事を尽くして天命を待つのです。

しかし、これが精霊の仕業だとインチキなシャーマンに言われてそれを信じ、両手にパワーストーンを付けるだけでは落雷の度に死人が出続けます。

そしたら余計雷が「怖い」と思うだけでしょう?

インチキなシャーマンが精霊の仕業だと言い続け、それを信じる限りはその感情は未来永劫解決しません。むしろ増長します。

私が「占い」で科学を重視しているのはこのためです。

科学の方法、因果関係による説明はネットワーク上の情報・隣接した関係性を良く説明します。ひいては、本当に「不可知」のものを炙り出していきます。

この作業無しになんでもかんでもオカルト・スピリチュアル、すなわち「不可知」的な説明を与えるのは人として不誠実だと思うのです。

ある事象が「未知」だとも検討せずして何故「オカルト・スピリチュアル」=「不可知」だと自信満々に主張できるのかと、私は口ずっぱく言い方を変えては主張しています。

この世に真にオカルト・スピリチュアル的なことはほんの数パーセントもないと思います。

それこそ第12ハウス的表現で「隠し味」程度のものだと考えます。

それを現時点では分からないからといって、100パーセントがオカルト・スピリチュアルのように語るのは、私は怪しいと思います。

(※しかも本来そのような霊的事象は個人的で感覚的なもので、容易に他者と共有することは出来ないはずなのです。ペラペラ語る時点で大分怪しいのです。霊的経験へのリスペクトがありません。)

第12ハウス(室)のキーワードを再整理

最後に、最初に挙げたような具体例がどういう意味で第12ハウス的事象だとされているのか再整理してみます。

未知:秘密、入院、刑務所、

因果関係では不可知:無意識、障害、目に見えない敵、偶然

認知能力では不可知:スピリチュアル、カルマ

まず「酒」というのは、おそらく海王星的な解釈?から勝手に付与された意味だと思いますが、それはハウスの本来の意味とは異なるものです。あくまでもハウスはハウス、惑星は惑星、サインはサインであり、それの混同です。

そして「病院」・「刑務所」といった施設は隔離されていて外から実態が見ることが出来ない=未知な場所です。「引きこもり」などもそういう意味では第12ハウス的だと言えますが、いずれにせよ背景を一度客観的に分析してみることが大切だと思います。

私達は真実を知らないだけなのです。

それは先述した「秘密」の意味によるところですが、それに関連して、意外とこのハウスは政治家や芸能人に縁があるものだったりします。

有名どころで言えば、ブッシュ(息子)大統領やヒラリークリントン、マドンナとかです。

個人的には、そういう人は業界の暗い部分を背負っているのだと思います。それは裏の顔があるとも言えますが、いずれにせよ外部の私達は知らないので憶測でしか語り得ないのです。

しかし、華やかなものには必ず裏があるのも事実なのです。

また、そもそも「知る」ことが出来ない事象もこの世には存在します。

例えば、私達がイジメなどの「障害」にぶつかる時、それは誰が・何が悪いとは一言では説明できない場合があります。

イジメの場合、確かに一見イジメを行った張本人が悪いように思えるのですが、その周りも見て見ぬふりをしている訳でむしろその方が質が悪いとも思いますし、そのような行為を厳しく制限しない組織や社会が悪いとも言えます。

複雑な事象は単純な因果では説明できないということです。

というより、明確に障害が分かる場合、それはもはや第12ハウスを飛び出しています。

他にも「目に見えない敵」というのは、もちろん言葉通り「見えない=未知」の存在に困らされている場合もあるでしょうが、被害妄想や統合失調症的なイメージで勝手にいない敵を自らが作り出している場合もあります。

それは本人の頭の中にしか存在しない訳ですから、周りの人は知ることが出来ません。そして、そのような周りの態度に本人はますます疑心暗鬼を抱きます。

しかし、真実というのは大体「偶然」そうなっている場合が多いのです。

そうして人間的な価値観が全て取り除かれた最後の部分に、「スピリチュアル」という非科学(オカルト)、宇宙が現れてきます。

ただ、それはもはや理性でも感覚でも認知できないものだと私は考えるのです。

だからこそ一見、人間的には無駄に思えるものにも何か役割があるのだと私は信じているのです。

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