「波に乗るウサギ」というモチーフは、これまでに紹介してきたウサギ神社でも見られてきました。
そして、その「波乗りウサギ」文様の由来が滋賀県の「竹生島」を歌った詩であるようなのです。
それで、竹生島に行ってきました。
「波乗りウサギ」文様発祥の地?竹生島と長浜
私は、これまでにいくつかのウサギ神社及び「波乗りウサギ」が彫られた神社を紹介してきました。
そして、恥ずかしながらそれを私は気にも留めていなかったのですが、
ふと「何故波にウサギが乗ったモチーフが彫られていることが多いのか」ということが今更に気になったのです。
そこで調べてみると、この「波に乗るウサギ」の文様は「波兎文様」、「波うさぎ文様」、「波のりうさぎ文様」あるいは
「竹生島文様」と呼ばれるらしく、
これは謡曲『竹生島』の一節「緑樹影沈んで、魚木に上る景色あり、月海上に浮かんでは、兎も波を走るか、面白の浦の景色や。」に由来する文様だそうです。
また、ある記事によるとそのような「竹生島文様」は竹生島に近い長浜地区の神社や古い家でも多く見られるらしく、これは一度は竹生島・長浜に行ってみないといけないなぁと思ったのです。
(2023/02/22追記:後日、「モチーフとしてのウサギ」に関する本を読んでいると、この「波乗り兎」にかんして3つの説が紹介されていました。興味ある方は是非、こちらの記事もご覧ください。)
ただ、結局私は長浜と竹生島に行ったものの、そういう「竹生島文様」にありつくことが出来なかったということは予め言っておかなければなりません。
というのは、これを本気で調査しようと思うと、長浜地区に何泊かして車で各地を回る必要があったからです。中々この「竹生島文様」が町中で見られるものではないのです。
場合によっては、取材とか資料も必要なのだと思います。
(※ちなみに、滋賀は神社・仏閣の数が結構多く、中小のものを町中のそこらで見かけます。実は、その数はあの京都と引けを取りません。)
こういうことに気付くたびに、暇だった大学時代にやっておけばと後悔しますが……(今も暇だろというツッコミはおいておいて)
フォークロアの研究になるんでしょうか?
卒論テーマに悩んでいる大学生とかやってくれないかなぁ……
というわけで、私は竹生島を普通に観光して終わったのでした。
ちなみに個人的な感想としては、竹生島は他人にはあまり勧めないスポットだと思いました。
島全体は30分~40分程度で見終わって船が来るまで暇になってしまいますし、何より一番近い長浜港からでも往復1時間+3600円程の決して少なくない経費と時間を取られてしまいます。
よほど弁天様が好きな人でないと、ちょっとガッカリするかもしれません。
辛うじて、ウサギ要素を見つけることは出来ました。
おまけ:神社アトラクション「かわらけ投げ」
この竹生島で有名なものに、「かわらけ投げ」という神社アトラクションがあります。
これは名前と願いを書いたかわらけ(薄い素焼きの小皿)をそれぞれ投げて、写真の鳥居をくぐらせることが出来たら願いが叶うという神社アトラクションです。
そして私が伝えたいのは、その形式や方法ではなく、その攻略法です。
というのは、私はチャレンジ失敗したのです(^^;
1枚目は風に流されて左に逸れ、2枚目は飛距離が足らず鳥居手前に沈みました。
そして、それらの失敗で気付いたのですが、この皿はフリスビーのように横にして投げるのではなく、縦にして上から投げるべきでした。
そっちのほうが回転がかけやすく軌道が安定します。
加えて、高い所から下の鳥居を狙うので、初めから鳥居の上あたりをめがけて投げると重力で落ちて行って丁度良い感じになるのではないかと。
……それだけです(^^;
頑張って、チャレンジ成功させて願いを叶えてみて下さい。
そういう訳で、私個人としてはイマイチ消化不良だった竹生島・長浜観光だった訳ですが、まあ天気だけは良かったので気持ち良かったのが幸いです。
それにしても、琵琶湖の水面を見て、「月が湖上に高く浮かぶなら、兎が波を走るのだろうか」と思う感性は素晴らしいものですよね。
そして恐らく、波が穏やかに揺れる琵琶湖だからこそそう思えるのであって、海ではダメだったのではないでしょうか。
竹生島に行かれる人は、フェリーの上でそういう部分にも思いを馳せてみてもいいのではないでしょうか。
コメント